国家資格である「測量士」を目指すにあたり、まずは試験の全体像を正確に把握することが合格への第一歩です。
測量士試験は、測量士補試験と比べてより高度な専門知識が問われ、特に午後の「記述式」試験が大きな特徴となります。
この記事では、国土地理院が公示する情報をもとに、測量士試験の概要を分かりやすくまとめました。受験を計画している方は、ぜひ参考にしてください。
試験はいつ、どこで受けられる?
■ 試験日 試験日程は年によって変動しますが、例年5月の第3日曜日に実施されます。年に一度のチャンスを逃さないよう、スケジュールを把握しておくことが重要です。
■ 試験時間 試験は午前と午後に分かれており、長丁場となります。
- 午前の部: 午前10時 ~ 午後12時30分(2時間30分)
- 午後の部: 午後1時30分 ~ 午後4時(2時間30分)
■ 試験地 試験は全国14の都道府県で実施され、最寄りの会場で受験することが可能です。
【試験地一覧】 北海道、宮城県、秋田県、東京都、新潟県、富山県、愛知県、大阪府、島根県、広島県、香川県、福岡県、鹿児島県、沖縄県
試験の形式と内容
■ 出題形式 測量士試験の最大の特徴は、午前と午後で出題形式が異なる点です。
- 午前の部: 多肢択一式(マークシート方式)
- 午後の部: 記述式
午後の記述式試験では、必須1科目と選択4科目の中から2科目を選んで解答します。単に知識を暗記するだけでなく、計算過程を正確に記述し、専門的な文章を作成する能力が求められます。
■ 試験科目 試験科目は、測量に関するより深く、専門的な知識が問われます。
- 測量に関する法規及びこれに関連する国際条約
- 多角測量、汎地球測位システム測量、水準測量その他測量の基準並びに測量機械及び測量器具に関する知識
- 誤差理論、測定理論その他測量に関する数学的知識
- 地形測量、写真測量その他応用測量に関する作業工程の計画及び作業実施上の知識
- 地図編集の知識
受験に向けた手続きの流れ
受験申込みの基本的な流れは測量士補試験と同様ですが、手数料が異なります。
■ 受験願書の受付期間
- 例年1月上旬から1月末まで (令和7年試験の場合:1月6日~1月31日)
■ 準備するもの
- 受験願書: 国土地理院から入手します。
- 写真1枚: 縦4.5cm、横3.5cmの証明写真。
- 受験手数料 4,250円: 収入印紙を購入し、願書に貼り付けます。
■ 願書の入手と提出方法 受験願書は、国土地理院の窓口で直接受け取るか、郵送で請求することができます。
提出は、国土地理院への郵送または直接持参のほか、オンラインでの電子申請も可能です。
まとめ
測量士試験は、午前に択一式、午後に記述式が行われる、高度な専門性が求められる国家試験です。特に、合否を大きく左右する記述式試験への対策が合格の鍵となります。
まずはこの概要をしっかりと理解し、長期的な視点で学習計画を立てていきましょう。
※この記事の情報は令和7年試験の公示を基に作成しています。受験を希望される年度の正確な情報については、必ず国土地理院の公式ウェブサイトで最新の実施要項をご確認ください。
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